手術手技
胸痛を伴うアカラシアに対する食道筋層全周切開法
矢野 文章
1
,
坪井 一人
1
,
小村 伸朗
2
,
秋元 俊亮
1
,
増田 隆洋
1
,
池上 徹
1
1東京慈恵会医科大学外科学講座
2国立病院機構 西埼玉中央病院
キーワード:
アカラシア
,
胸痛
,
筋層切開
Keyword:
アカラシア
,
胸痛
,
筋層切開
pp.1901-1905
発行日 2020年12月15日
Published Date 2020/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001982
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アカラシア患者の代表的な主訴はつかえ感であるが,約半数近くの患者に胸痛を認め,ときに心筋梗塞と間違えられるような強い痛みを生じることがあり,生活の質(quality of life;QOL)が著しく障害されている。一方,現在アカラシアに対する術式は,腹腔鏡下Heller-Dor法(laparoscopic Heller-Dor method;LHD)と経口内視鏡的筋層切開術 (per-oral endoscopic myotomy;POEM)が代表であり,食道筋層切開術後のつかえ感に対する症状改善率は良好である。しかし,胸痛に対する症状改善率は低く,術後患者のQOLを低下させる最も重要な予後予測因子の1つである。
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