Ⅳ その他の食道疾患の診療 3 食道アカラシア

食道アカラシアは嚥下障害，胸痛などを主訴とする食道運動機能障害の一つである．2008年に本邦で開発された経口内視鏡的筋層切開術（per―oral endoscopic myotomy；POEM）は，体表に傷がないこと，また必要に応じて従来の外科手術より長い筋層切開をおけることなどにより，今では世界標準の治療となった．ここでは，食道アカラシアの診断・治療について概説する．