特集 直腸脱の手術
直腸脱に対するALTA(+Thiersch)法の有効性
辻 順行
1
,
中村 寧
1
,
山田 一隆
1
,
高野 正博
1
1高野会 大腸肛門病センター高野病院肛門科
キーワード:
直腸脱
,
ALTA
,
Delorme
Keyword:
直腸脱
,
ALTA
,
Delorme
pp.1561-1570
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001895
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直腸脱は完全直腸脱と不完全直腸脱に分けられ,一般的には直腸脱とは直腸の全層が脱転して肛門の外に脱出する完全直腸脱を指すことが多い。2~3 cmの短い脱出例から10 cm超の脱出例までいろいろな病態の直腸脱がある。大腸肛門疾患の専門病院では時々遭遇する疾患であり,隅越は全肛門疾患のなかで0.4%の頻度と報告している1)。筆者らの分析でも,全肛門疾患のなかの0.2%の頻度であった2)。高齢の女性に多く,直腸が脱出するだけではなく,しばしば便もれ,尿漏れなどの失禁症状や便秘を有する場合もある。
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