特集 大腸外科手術におけるトラブルシューティング
Ⅴ.緊急手術 1)大腸憩室炎に対する緊急手術におけるトラブルシューティング
須藤 剛
1
,
飯澤 肇
1
1山形県立中央病院外科
キーワード:
大腸憩室炎
,
手術
,
膀胱瘻
Keyword:
大腸憩室炎
,
手術
,
膀胱瘻
pp.1235-1242
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001792
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近年,食生活の欧米化,社会の高齢化に伴い,日本における大腸憩室症も増加している。その頻度は約36%と,欧米とほぼ同等になっており1),欧米型の左側結腸症の増加とともに東洋型の右側結腸憩室も増加傾向にある2)。良性疾患であるため,手術は絶対適応ではない。大部分は無症状に経過し,有症状の場合でも保存的治療で軽快することが多いが,憩室炎から出血,狭窄,瘻孔,穿孔,膿瘍形成などの合併症をきたすと外科的治療を要し,汎発性腹膜炎により緊急手術を行ったとしても致死的な経過をたどる場合もある。緊急手術の術式も,個々の症例の合併症および病態に応じて対応しなければならない。
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