特集 大腸外科手術におけるトラブルシューティング
Ⅳ.炎症性腸疾患手術 1)潰瘍性大腸炎手術におけるトラブルシューティング
池内 浩基
1
,
内野 基
1
1兵庫医科大学炎症性腸疾患外科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
手術
,
術中トラブル
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
手術
,
術中トラブル
pp.1219-1223
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001790
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潰瘍性大腸炎(ulcerous colitis;UC)に対する標準術式は大腸全摘・J型回腸嚢肛門吻合術(ileal J-pouch anal anastomosis;IPAA)または肛門管吻合術(ileal J-pouch anal-canal anastomosis;IACA)のどちらかである。ただ,下部直腸に早期癌やdysplasiaを合併している症例ではIPAAの適応となるが,このような症例の多くは,急性増悪したような症例ではないために,栄養状態が比較的良い症例が多い。ここで問題となるのが,肛門管の粘膜切除を行ったあとにJ-pouchが肛門まで届かないことが明らかとなるトラブルである。本稿ではこのようなトラブルを未然に防ぐ方法や術中の工夫について述べる。
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