手術症例報告
術前診断によって初回CRS+HIPECを行い得た多嚢胞性腹膜中皮腫の1例
杉本 奈緒子
1
,
鍛 利幸
1
,
有田 創
1
,
川人 章史
1
,
稲本 道
1
,
高木 秀和
1
1市立岸和田市民病院外科
キーワード:
多嚢胞性中皮腫
,
術前診断
,
CRS+HIPEC
Keyword:
多嚢胞性中皮腫
,
術前診断
,
CRS+HIPEC
pp.943-947
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001724
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多嚢胞性腹膜中皮腫は非常にまれな疾患で,これまでの報告例は約200例に過ぎない1)。組織学的には良性であるが,局所再発や腹腔内の広範囲な播種をきたし得るため,通常の切除では約半数が再発し,悪性化して死亡することがある。その希少性のため標準的治療は確立されていないが,他の腹膜播種性悪性疾患と同様に,腹膜切除を伴う完全切除と腹腔内温熱化学療法(cytoreduction surgery and intraperitoneal hyperthermic chemotherapy;CRS+HIPEC)が予後を改善する可能性がある。
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