手術手技
腹腔鏡下胃全摘術・噴門側胃切除術における安全な胃脾間膜処理のコツ─胃横隔間膜先行切離法
佐治 雅史
1
,
砂川 秀樹
1
,
星川 真有美
1
,
岡部 寛
1
1新東京病院消化器外科
キーワード:
腹腔鏡下胃全摘
,
胃脾間膜
,
胃横隔間膜
Keyword:
腹腔鏡下胃全摘
,
胃脾間膜
,
胃横隔間膜
pp.923-928
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001721
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胃上部の癌に対する腹腔鏡下胃全摘術あるいは噴門側胃切除術では,幽門側胃切除術の手技に加え,胃穹窿部の授動と胃脾間膜の確実な血管処理が必要である1,2)。胃脾間膜はその脾上極側で短縮し,かつ横隔膜下の深い位置に存在するため,基部での切離操作の際に視野不良となりがちで,出血をきたすと止血に難渋する可能性がある。胃脾間膜頭側の処理に先立って胃穹窿部を腎前筋膜から部分的に授動し,胃横隔間膜および横隔脾靱帯を切離すると胃脾間膜が伸展し,安全な切離が可能となる。
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