特集 内視鏡外科手術に必要な局所解剖─肝胆膵脾
腹腔鏡下脾臓摘出術に必要な局所解剖
太田 正之
1
,
藤永 淳郎
2
,
多田 和裕
2
,
當寺ヶ盛 学
2
,
遠藤 裕一
2
,
猪股 雅史
2
1大分大学国際医療戦略研究推進センター
2大分大学消化器・小児外科
キーワード:
腹腔鏡下脾臓摘出術
,
脾動脈
,
脾腫
Keyword:
腹腔鏡下脾臓摘出術
,
脾動脈
,
脾腫
pp.789-794
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001689
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2018年に発表された日本内視鏡外科学会の第14回アンケート結果をみると,腹腔鏡下脾臓摘出術の年間症例数は,2013年までは400例を超えていたが,それ以後は減少し250例程度となっている1)。適応疾患は,従来多かった特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura;ITP)や脾機能亢進症よりも悪性脾腫瘍が最も多かった。手術適応となるITPや脾機能亢進症の症例の減少によるものと思われる。また,2013年以降のここ5年間の合併症(偶発症)発生率は5~10%とほぼ横ばいで必ずしも減少していない。つまり,手技が安定化し,安全性が高まっているとは言い難い状況にある。
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