特集 術前シミュレーション・術中ナビゲーションを駆使した消化管手術
Ⅱ.胃 2)早期胃癌に対するsentinel node navigation surgeryの現在と未来
木南 伸一
1
,
中村 直彦
1
,
高村 博之
1
,
小坂 健夫
1
1金沢医科大学一般・消化器外科学
キーワード:
ICG蛍光法
,
早期胃癌
,
センチネルリンパ節生検
Keyword:
ICG蛍光法
,
早期胃癌
,
センチネルリンパ節生検
pp.1305-1312
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001344
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リンパ節転移の初期像は,リンパ節の辺縁洞に占居する数個の癌細胞集塊(cluster)である。UICC(Union for International Cancer Control)のTMN classificationは,リンパ節転移を転移巣のサイズで分類し,直径2 mm以下の転移巣をMM(micrometastasis),直径0.2 mm以下の転移巣をITC(isolated tumor cells)と定義した。MMは転移であり,ITCも癌の種類によっては予後に影響する。しかし,これらMMやITCを画像診断で検出することは事実上,不可能である。また,ITCの有無を正確に診断するには,リンパ節全体を標本化し,0.2 mm以下の間隔での多数切片を作成しなければならない。正確なステージングのために郭清したリンパ節すべてに対して0.2 mm間隔の多切片を作成することは,物理的に困難である。それでは,どのリンパ節を精密検査すればよいのだろうか?
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