特集 食道癌手術の最前線─合併症ゼロを目指した私の秘訣
血流・組織酸素飽和度評価に基づく胃管再建術
中島 雄一郎
1
,
佐伯 浩司
1
,
春田 泰宏
1
,
安藤 幸滋
1
,
沖 英次
1
,
森 正樹
1
1九州大学大学院消化器・総合外科
キーワード:
頸部食道胃管吻合
,
組織血流評価
,
組織酸素飽和度評価
Keyword:
頸部食道胃管吻合
,
組織血流評価
,
組織酸素飽和度評価
pp.885-890
発行日 2019年5月15日
Published Date 2019/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001218
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縫合不全は食道癌術後の主要な合併症の1つであり,術後の経口摂取開始の遅延や術後在院日数の延長をもたらすのみならず,重篤化した場合には縦隔炎や敗血症をきたして致命的となり得る。縫合不全はこれらの術後短期成績に直結するのみならず,食道癌術後の全死亡率や疾患特異的生存率などの長期予後にも悪影響を及ぼす1)。縫合不全の原因として,基礎疾患や栄養状態,術前の放射線照射などの患者側の因子に加え,縫合手技や組織の血流障害などに起因する手術因子が考えられる。
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