特集 高度進行消化器癌に対する手術
Ⅱ 下部消化管 5 局所再発直腸癌に対する開腹骨盤内臓全摘術の要点
向井 俊貴
1
,
上原 圭介
1
,
相場 利貞
1
,
冨田 明宏
1
,
田中 綾
1
,
梛野 正人
1
1名古屋大学大学院医学系研究科腫瘍外科学
キーワード:
局所再発直腸癌
,
骨盤内臓全摘術
,
骨性骨盤壁合併切除
Keyword:
局所再発直腸癌
,
骨盤内臓全摘術
,
骨性骨盤壁合併切除
pp.473-482
発行日 2019年3月31日
Published Date 2019/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001134
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TME(total mesorectal excision)の普及と周術期治療の進歩により,直腸癌の治療成績は向上したものの,治癒切除後の局所再発率は8.8%と依然として高い1)。局所再発に対して根治を望める唯一の手段は手術であるが,術式は局所切除から仙骨・恥坐骨などの骨性骨盤壁合併切除を伴う骨盤内臓全摘(total pelvic exenteration;TPE)まで多岐におよび,その難度は高い。最近では腹腔鏡手術も導入しているが,適応は厳格にしている。腹腔鏡手術では鉗子の動作制限によって切除マージンが若干甘くなる場面があり,術前想定切除ラインでマージンに十分な余裕のない症例では原則開腹手術を選択している。
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