手術手技
傍ストーマヘルニア,ストーマ脱出に対するVASCS(video-assisted subcutaneous surgery)による修復術
竹下 浩明
1
,
中村 裕紀子
2
,
福田 明子
1
,
米田 晃
1
,
北里 周
1
,
黒木 保
1
1国立病院機構 長崎医療センター外科
2国立病院機構 長崎医療センター看護部
キーワード:
傍ストーマヘルニア
,
ストーマ脱
,
onlay mesh法
Keyword:
傍ストーマヘルニア
,
ストーマ脱
,
onlay mesh法
pp.1439-1445
発行日 2025年8月15日
Published Date 2025/8/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004594
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傍ストーマヘルニア(parastomal hernia;PSH)・ストーマ脱(stoma prolapse)は,ともに筋膜切開部(trephine)の間隙の拡大や固定の不良で生じる頻度の高いストーマ関連合併症であるが,重篤になることは少なく保存的治療を受けていることも多い。その成因が,共通の部分と異なる部分があり,外科的治療もさまざまな修復法がある(表1,2)。われわれは,ストーマから離れた皮膚の孤状切開を行い,皮下脂肪と筋膜を剥離して筋膜を直接縫縮し筋膜上にメッシュを展開・固定して補強をすることが多かった(直視下法)(図1)1)。しかし,皮膚,皮下組織の切開が多く,皮膚の血流障害や感染のリスクが問題であった。皮膚を小切開し気嚢し,皮下に腹腔鏡用カメラを挿入し皮下を剥離して修復を行うVASCS(video-assisted subcutaneous surgery)による修復を実施した。

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