特集 腹部ヘルニア手術のすべて
Ⅰ.総論 5)鼠径部ヘルニアの手術教育
磯部 陽
1
,
西原 佑一
1
,
渋谷 亜矢子
1
,
山本 海介
2
,
金田 悟郎
3
,
松本 純夫
1
1国立病院機構東京医療センター外科
2国立病院機構千葉医療センター外科
3国立病院機構相模原病院外科
キーワード:
鼠径部ヘルニア
,
手術教育
,
シミュレーション・トレーニング
Keyword:
鼠径部ヘルニア
,
手術教育
,
シミュレーション・トレーニング
pp.975-984
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000735
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鼠径部ヘルニア手術のなかで鼠径部切開法は,虫垂切除術や痔核手術などとともに「小手術」として若手外科医が最初に執刀できる代表的な術式であろう。しかしながら,鼠径部の解剖やヘルニアの成因は単純ではなく,それを十分理解したうえでヘルニアの修復を確実に行うことが重要であり,指導医に指示されるまま手を進めていくだけでは手術の上達は望めない。また,近年急速に件数が増加している腹腔鏡下修復術であるtransabdominal preperitoneal repair(TAPP)は,「低難度手術」として若手外科医の腹腔鏡手術への登竜門にもなっているが,不完全な手技は再発の原因となり,重篤な合併症も起こり得る手術であることを忘れてはならない。
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