増刊号 Stepごとに要点解説 標準術式アトラス最新版—特別付録Web動画
8.ヘルニア
鼠径部ヘルニア—メッシュプラグ法
山田 裕宜
1
,
蜂須賀 丈博
1
Hironori YAMADA
1
1市立四日市病院外科
キーワード:
鼠径部ヘルニア
,
メッシュプラグ法
,
neuralgia
Keyword:
鼠径部ヘルニア
,
メッシュプラグ法
,
neuralgia
pp.264-271
発行日 2021年10月22日
Published Date 2021/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213517
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Step1 鼠径部における横筋筋膜,腹膜前筋膜の解剖の理解
まず初めに,メッシュプラグ法において特に重要な鼠径部の膜の解剖について解説する.横筋筋膜と腹膜の間には腹膜前筋膜浅葉・深葉が存在し,その両膜の間がプラグを挿入するべき腹膜前腔である(図1a).下腹壁動静脈は,横筋筋膜と腹膜前筋膜浅葉の間を走行する.内鼠径輪において,全周性に腹膜前筋膜浅葉を切開し,腹膜前腔を広く剝離することが再発防止において非常に重要である1)(図1b).この2層の膜の剝離が不十分であると,プラグの固定が不十分となり,逸脱や変位による再発の原因となりうる.逆に,剝離が完全であるとほとんど固定の必要もない.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年10月末まで)。
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