特集 胆道疾患に対する腹腔鏡手術
総胆管結石症に対する腹腔鏡下経胆囊管的切石術
梅澤 昭子
1
1四谷メディカルキューブ外科
キーワード:
総胆管結石
,
腹腔鏡下胆管切石
,
経胆囊管的胆管切石
Keyword:
総胆管結石
,
腹腔鏡下胆管切石
,
経胆囊管的胆管切石
pp.139-146
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000564
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
総胆管結石に対する手術治療は,そのアプローチにより,2 つに大別される。内視鏡的胆管切石と(腹腔鏡下)胆嚢摘出術をそれぞれ行ういわゆる二期的方法(two stage),手術的(腹腔鏡下)に胆管切石と胆嚢摘出術を同時に行う一期的方法(single stage)である。二期的方法は内視鏡的治療を手術前か,手術後に行うもので,内視鏡の術者が必要である。一期的治療は1 回の手術で治療を完結させることができる方法であり,患者にとって利点がある。総胆管結石に対しては二期的治療が広く行われている1)。これは,腹腔鏡下胆嚢摘出術の黎明期と内視鏡的乳頭切開切石術(endoscopicsphincterotomy;EST)の手技の向上と普及時期が重なったためである。しかし,ESTの長期成績(胆管結石累積再発率)や十二指腸乳頭機能障害,患者の入院期間,侵襲回数を考慮すると,一期的手術の優位性は理解できよう2)。ただし,乳頭部嵌頓結石やドレナージが必要な急性胆管炎,胆石性の膵炎に対しては,一期的手術に固執することはなく二期的治療が適応される。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.