特集 この手術に欠かせない必須デバイス紹介─こだわりの理由と正しい使用法
腹腔鏡下低位前方切除術に欠かせない必須デバイス
佐々木 和人
1
,
田中 敏明
1
,
野澤 宏彰
1
,
渡邉 聡明
1
1東京大学腫瘍外科
キーワード:
腹腔鏡下低位前方切除術
,
ヘラ型電気メス
,
超音波凝固切開装置
Keyword:
腹腔鏡下低位前方切除術
,
ヘラ型電気メス
,
超音波凝固切開装置
pp.67-75
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000539
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大腸癌における腹腔鏡手術は年々増加しており,直腸癌に対する腹腔鏡下直腸低位前方切除術は2008〜2015 年の8 年間で倍増している1)。腹腔鏡手術は,創が小さく術後疼痛が軽減することや,腸蠕動の回復が良好で早期の経口摂取が可能となるなど,従来の開腹手術に比べて侵襲が少ないとされている。腹腔鏡の特性である良好な視野と拡大視効果は狭い骨盤腔ではとくに有用と考えられる。腹腔鏡下直腸前方切除術は直腸癌に対する術式として広く行われつつある一方で,正確な外科解剖の理解,視野展開が肝要であり,剥離層の認識をおろそかにすると直腸間膜への切り込みや神経損傷などをきたし,根治性や患者QOL が損なわれてしまう。
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