Japanese
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特集 直腸癌に対する手術のコツ
進行直腸癌に対する腹腔鏡下低位前方切除術
Laparoscopic low anterior resection for advanced rectal cancer
奥田 準二
1
,
山本 哲久
1
,
田中 慶太朗
1
,
川崎 浩資
1
,
谷川 允彦
1
Junji OKUDA
1
1大阪医科大学一般・消化器外科
キーワード:
腹腔鏡下低位前方切除術
,
進行直腸癌
,
内側アプローチ
,
自律神経・肛門温存
Keyword:
腹腔鏡下低位前方切除術
,
進行直腸癌
,
内側アプローチ
,
自律神経・肛門温存
pp.1535-1544
発行日 2004年12月20日
Published Date 2004/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101101
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要旨:腹腔鏡下手術には近接視や拡大視効果により狭い骨盤腔内でもきわめて繊細な観察が可能で,チーム全員がその良好な術野を得られる大きな利点がある.適切な器具と的確な手技を用いれば進行直腸癌に対しても腹腔鏡下手術の利点を生かしつつ,自律神経完全温存の腹腔鏡下低位前方切除術を適切に行える.しかし,進行直腸癌に対する腹腔鏡下低位前方切除術では病変部への直接操作を避けた直腸のはく離・授動,適切な切離面とsurgicalmargin(AW)を確保した肛門側腸管切離に特に注意する必要がある.不用意な合併症や再発を予防し,その有用性を最大限に引き出すためには段階的な適応の決定,周到な術前処置,適切な器具と的確な手術手技に加えて,さらなる工夫と器械の改良・開発を続けていく必要がある.
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