憧鉄雑感
第173回 淋しき外来抜糸の風景
安部 正敏
1
Masatoshi ABE
1
1医療法人社団 廣仁会 札幌皮膚科クリニック
pp.1383-1383
発行日 2026年8月1日
Published Date 2026/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000006057
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新型コロナウイルス感染症騒動も何処吹く風,インバウンドの盛況も相まって公共交通機関は大混雑である。我がクリニックといえば,確かに自粛が叫ばれている期間に比較すると患者数は戻った様に思うが,札幌市内には新規開業皮膚科も増えコロナ騒動前より減少しているかもしれぬ。しかし,外国人が現れる様になったのは大きな変化である。ニセコでマダニに咬まれた大男が現れ,ならば派手に切除し自費診療であるのでがっぽり儲けてやろうと企むと,あろうことか既にニセコの外国人専門クリニックで切除されており,抜糸のみの依頼である。おまけに旅行保険のためか英文診断書を要求され,ぼったくりバーの如く出鱈目英語で法外な価格を要求しようとすると,英語診断書はいつの間にやら当院では定価が決まっており職員に宥められる有様である。オマケに,縫合は皮膚科医が行ったとは思えず,必要以上に太い糸でガチガチに縫ってあり,奮闘努力の甲斐もなく出血する有様である。大男は横行に驚きのポーズをとりもう懲り懲りだ。
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