巻頭言
病院で働く
出月 健夫
1
Takeo IDEZUKI
1
1NTT東日本関東病院皮膚科,部長
pp.1227-1228
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005366
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光陰矢の如し,少年老い易く学成り難し。患者さんを診察するときは研修医のときと変わらない心づもりでいるが,60歳も近づいた。今の病院にお世話になり,はやいもので23年目になる。大学医局でも専門医を取得してほどなく開業する医師が増え,巷では直美という言葉も聞かれる。報道特集を見れば,数十年前から言われてきた医療崩壊も特に外科領域でいよいよ現実味を帯びてきたように思われる。まだ修行中の若い医師が病院の給料が安いと言っているのを聞くと,金より勉強ではと違和感をもつ一方,東京は生活するにも遊ぶにも高いしなと思ったりする。かくいう私も社宅暮らしであるが,将来とても東京には住めそうにない。家族にとっては,収入面でやっぱり開業したほうがよいんだろうなとも考える。
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