Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
皮膚線維腫切除後に生じたAneurysmal Benign Fibrous Histiocytomaの1例
Aneurysmal Benign Fibrous Histiocytoma Occurring after the Resection of Dermatofibroma
太田 真由美
1
,
井波 真矢子
1
,
矢野 優美子
1
,
松尾 陽香
1
,
出月 健夫
1
,
五十嵐 敦之
1
Mayumi OTA
1
,
Maiko INAMI
1
,
Yumiko YANO
1
,
Haruka MATSUO
1
,
Takeo IDEZUKI
1
,
Atsuyuki IGARASHI
1
1NTT東日本関東病院,皮膚科(主任:五十嵐敦之部長)
キーワード:
aneurysmal benign fibrous histiocytoma
,
皮膚線維腫
,
再発
,
免疫組織化学
Keyword:
aneurysmal benign fibrous histiocytoma
,
皮膚線維腫
,
再発
,
免疫組織化学
pp.537-541
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001918
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81歳,男性。2011年に左腰部の2×1.5cm大の皮膚腫瘍を切除するも再発し,2014年再切除を施行した。病理はともに皮膚線維腫で深部断端陽性であった。2017年11月術創下に急激に増大する皮下腫瘤で再診した。触診上4×3cm大,可動性のある,自発痛のない腫瘤。辺縁1~2cm離して切除した。肉眼的に腫瘍の割面は出血部と充実部で構成されていた。出血部は血液で満たされた囊腫状ないしは,裂隙状の腔が広範囲にみられ,その周囲に出血,ヘモジデリンを貪食した細胞,組織球や紡錘形細胞が存在し,細胞に異型はなかった。充実部はstoriform patternを呈し,既往検体の皮膚線維腫と同様の所見であった。Aneurysmal benign fibrous histiocytoma(ABFH)と診断した。皮膚線維腫は,完全切除されない場合再発し,ABFHを発症することがあるので要注意である。
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