連載 とびら
わからないと言える勇気と雰囲気
河野 純子
1
1刈谷豊田総合病院リハビリテーション科
pp.881
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202752
- 有料閲覧
- 文献概要
理学療法士になって20年以上が経ちました.最初の2年間は介護老人保健施設での勤務,その後急性期病院に戻り,集中治療(intensive care unit:ICU)病棟や呼吸器内科などの内科系疾患を中心に担当しました.2016年にはADL維持向上等体制加算を導入することになり,対象病棟である消化器内科病棟を2年,呼吸器内科病棟を1年,専従療法士として担当しました.その後再度ICU病棟配属となり,早期離床・リハビリテーション加算算定に向けた取り組みを行いました.
数年ぶりに戻ったICU病棟は,手術や術後の治療スケジュールがかなり早くなっており,ベッドや多くの医療機器も変わっていました.顔見知りの医師や看護師も異動され,以前担当していたときよりもさまざまな点が異なっており大変戸惑いました.本当はすぐにでもSOSを出したい状況でしたが,職場ではベテランの立場となり,ICU病棟での経験もあるが故に,見知らぬ若い人々に「わからないから教えて」と言うことに躊躇しました.しかし初心に戻り,入職した当時に上司から言われた言葉を思い出しました.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.