Japanese
English
原著
斑状アミロイドーシスを伴った全身性アミロイドーシス—斑状アミロイドーシス病変部における抗ケラチン陽性アミロイド物質と抗アミロイドκ抗体陽性アミロイド物質の分布について
The Distribution Pattern of Anti-Keratin Antibody and Anti: Amyloid Kappa Antibody Reactive Amyloid in a Section from a Patient of Macular Amyloidosis Accompanied by Primary Systemic Amyloidosis
柳原 誠
1
,
南波 正
1
,
中谷 明美
1
,
森 俊二
1
,
清水 梅次
2
,
北沢 克明
2
,
星井 嘉信
3
,
内野 文弥
3
Makoto YANAGIHARA
1
,
Tadashi NANBA
1
,
Akemi NAKATANI
1
,
Shunji MORI
1
,
Umeji SHIMIZU
2
,
Katsuaki KITAZAWA
2
,
Yoshinobu HOSHII
3
,
Fumiya UCHINO
3
1岐阜大学医学部皮膚科学教室
2岐阜大学医学部眼科学教室
3山口大学医学部第一病理学教室
1Department of Dermatology, Gifu University School of Medicine
2Department of Ophthalmology, Gifu University School of Medicine
3First Department of Pathology, Yamaguchi, University School of Medicine
キーワード:
全身性アミロイドーシス
,
斑状アミロイドーシス
,
アミロイド分布
,
免疫組織化学
Keyword:
全身性アミロイドーシス
,
斑状アミロイドーシス
,
アミロイド分布
,
免疫組織化学
pp.641-645
発行日 1993年7月1日
Published Date 1993/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900948
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67歳,女性.57歳頃より左眼の視力障害,64歳には両下肢および両手の知覚鈍麻,および不整脈,65歳より右眼の視力障害をきたした.皮膚科学的に全身性アミロイドーシスを思わせる皮膚所見なく,組織学的に皮膚および直腸の血管周囲にアミロイドの沈着を認め,免疫組織学的にL鎖κ由来の原発性全身性アミロイドーシスと診断した.上背部には皮膚原発性アミロイドーシス(斑状アミロイドーシス)があり,この部位では表皮直下に存在するアミロイドは抗ケラチン抗体陽性,血管周囲および網状層から皮下組織に沈着したアミロイドは抗アミロイドκ抗体陽性,そして乳頭下の紡錘形のアミロイド(弾性線維に沈着したアミロイド)は双方の抗体に陽性であった.紡錘形アミロイドには斑状アミロイドーシス由来および全身性アミロイドーシス由来のアミロイドが沈着している可能性を考えた.
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