Japanese
English
特集 悪性上皮系腫瘍
p40の免疫染色で診断に至った腰部Pagetoid Bowen病の1例
Pagetoid Bowen’s disease of lumbar region diagnosed with immunostaining for p40
三間 芳人
1
,
大塚 勤
1
,
江波戸 一平
1
,
中田 侑宏
1
Yoshihito MIMA
1
,
Tsutomu OHTSUKA
1
,
Ippei EBATO
1
,
Yukihiro NAKATA
1
1国際医療福祉大学病院,皮膚科(主任:大塚 勤部長)
キーワード:
pagetoid Bowen病
,
Paget様細胞
,
p63
,
p40
,
感度/特異度
Keyword:
pagetoid Bowen病
,
Paget様細胞
,
p63
,
p40
,
感度/特異度
pp.1747-1750
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004887
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80歳,女性。数カ月前から腰部に葉状の形をした紅斑が出現した。病理組織像で表皮全層性に広がる異型細胞やclumping cell,Paget様細胞を認めた。免疫染色ではGCDFP-15,HMB-45,melan Aはすべて陰性であったが,CK5/6やp40は陽性であり,pagetoid Bowen病と診断した。5mmマージンで切除した。Paget様細胞は早期の腫瘍増殖の際に一過性に出現するもので,自験例でも発症早期に生検したためにみられた可能性があった。他の扁平上皮癌の報告ではあるが,扁平上皮癌に対する染色でp63は特異度がp40に比べて低く,悪性黒色腫やPaget病で陽性となった報告がある。一方,p40は特異度がほぼ100%であり,今後pagetoid Bowen病の診断において有益となる可能性があり,今後,症例集積の必要があると考えられた。
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