Japanese
English
原著
Pagetoid Bowen病—自験2例の報告とレクチン組織化学
Pagetoid Bowen's Disease: Report of Two Cases and Lectin Histochemistry
大草 康弘
1
,
水川 良子
1
,
千葉 万智子
1
,
古川 隆代
1
,
長島 正治
1
Yasuhiro OOKUSA
1
,
Yoshiko MIZUKAWA
1
,
Machiko CHIBA
1
,
Takayo FURUKAWA
1
,
Masaji NAGASHIMA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
pagetoid Bowen病
,
Bowen病
,
レクチン
,
複合糖質糖鎖
Keyword:
pagetoid Bowen病
,
Bowen病
,
レクチン
,
複合糖質糖鎖
pp.25-29
発行日 1993年1月1日
Published Date 1993/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900793
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Pagetoid Bowen病の2例を報告した.症例1は72歳女性で右膝窩に,症例2は75歳男性で右前腕屈側,手関節に近接してそれぞれ1×1.5mmの紅色の鱗屑・痂皮局面を認めた.病理組織学的には大型で明るい胞体を持つPaget様細胞がBowen病の病巣内に多数認められた.電顕的にはPaget様細胞は細胞内小器官がよく発達しており,トノフィラメントの発達は極めて悪かった.レクチン組織化学ではPaget様細胞はCon A,LCA,WGAで強陽性反応を示し,マンノース,グルコース,N—アセチルグルコサミン,シアル酸などを含む糖鎖が出現,増加していることが示唆され,Paget様細胞はBowen病の腫瘍細胞が特殊に変化した細胞であると考えられた.
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