Japanese
English
臨床研究
炎症性粉瘤に対する抗菌薬の有効性
Efficacy of antimicrobial drug for inflammatory epidermal cyst
加藤 豊章
1
,
帆足 俊彦
2
Toyoaki KATO
1
,
Toshihiko HOASHI
2
1谷保駅前皮フ科,国立市
2日本医科大学付属病院,皮膚科
キーワード:
炎症性粉瘤
,
表皮囊腫
,
抗菌薬
,
セファレキシン
Keyword:
炎症性粉瘤
,
表皮囊腫
,
抗菌薬
,
セファレキシン
pp.1475-1477
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004797
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軽症の炎症性粉瘤に対して抗菌薬の投与のみで治療し,その効果を検討した。180例に対して1週間セファレキシン複合顆粒を投与しところ,軽快51例,改善29例,不変42例,悪化58例であり,有効率は44.4%であった。改善した症例はすべて抗菌薬の投与を継続することで軽快した。不変,悪化の症例は切開排膿を要し,抗菌薬を継続して改善した症例はなかった。耳垂と耳介周囲の炎症性粉瘤には有効率が高く,背部のものには有効率が低かった。炎症性粉瘤の一部には細菌感染が関与しており,軽症の炎症性粉瘤に対して抗菌薬はある程度の効果が期待できる。ただし無効例も少なくなく,効果が乏しい場合には速やかに切開排膿するのがよい。
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