Japanese
English
症例
認知機能低下がある高齢男性の両下眼瞼に生じたMALTリンパ腫の1例
Bilateral lower palpebral MALT lymphoma in an elderly man with dementia
富田 茉友香
1
,
平山 愛里彩
1
,
神部 正博
2
,
唐川 大
1
,
遠藤 幸紀
1
,
大野 豊然貴
3
Mayuka TOMITA
1
,
Arisa HIRAYAMA
1
,
Masahiro KANBE
2
,
Masaru KARAKAWA
1
,
Koki ENDO
1
,
Toshiki OHNO
3
1東京慈恵会医科大学附属柏病院,皮膚科(主任:遠藤幸紀部長)
2東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座
3鎌ケ谷総合病院,放射線治療科
キーワード:
眼付属器リンパ腫
,
MALTリンパ腫
,
認知機能低下
,
放射線治療
,
白内障
Keyword:
眼付属器リンパ腫
,
MALTリンパ腫
,
認知機能低下
,
放射線治療
,
白内障
pp.1141-1144
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004682
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72歳,男性。初診の3カ月前より両下眼瞼に皮下腫瘤が出現し,徐々に増大してきた。CTおよびMRIにて両下眼瞼に一部眼窩内脂肪に進展する腫瘍がみられた。病理組織像では,真皮から皮下組織に裸核状の小型異型リンパ球がびまん性に増殖していた。免疫組織学的に,腫瘍細胞はCD20(+),bcl-2(+),CD3(−),CD5(−),CD10(−),bcl-6(−),cyclin D1(−)を示した。以上よりMALTリンパ腫と診断した。当初リツキシマブの単独投与を予定したが,認知機能低下が著しく投与困難と判断し,合併症を十分に説明したうえで計30.6Gy/17回の放射線治療を行い,complete responseを達成した。眼付属器リンパ腫の治療については今後さらなる検討が望まれるが,患者一人ひとりにあわせた治療を選択することが重要である。
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