特集 消化管悪性リンパ腫1998
主題
Ⅰ.総論
MALTリンパ腫の病理
中村 栄男
1
,
中村 常哉
2
,
谷田部 恭
1
,
横井 太紀雄
3
,
赤座 香予子
4
,
二村 直樹
5
,
本告 匡
6
,
小島 勝
7
,
越川 卓
1
,
須知 泰山
1
1愛知県がんセンター臨床検査部
2愛知県がんセンター消化器内科
3愛知医科大学附属病院病理部
4藤田保健衛生大学医学部病理
5岐阜大学医学部第1外科
6北里研究所メディカルセンター病院病理
7足利赤十字病院臨床検査部
キーワード:
MALTリンパ腫
,
消化管リンパ腫
,
RLH
,
悪性リンパ腫の病理
Keyword:
MALTリンパ腫
,
消化管リンパ腫
,
RLH
,
悪性リンパ腫の病理
pp.271-280
発行日 1998年2月26日
Published Date 1998/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103594
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要旨 近年における節外性リンパ腫全般に関する知見の深化はMALTリンパ腫概念の導入に始まると言っても過言ではない.しかしながら,消化管原発例に限っても肉眼および組織所見にかなりの幅,spectrumが存在する.また,胃におけるHelicobacter pylori感染など病因との関連を考慮すれば,“MALT”型リンパ増殖性疾患には真の意味での境界領域から低悪性度,更に高悪性度のものまで極めて多彩な病変が包含される.日常診療において,これらの間の鑑別は治療法の選択と関連して常に問題となるが,現状では多分に人為的なものと成らざるを得ないのも事実である.本稿ではこれらの問題の解説に留意して胃および腸原発例におけるMALTリンパ腫の病理学的特徴について述べた.
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