Japanese
English
特集 熱傷
自家培養表皮を用いた広範囲熱傷の治療例
Extensive burn treated with cultured epithelial autografts
江川 昌太
1
,
田中 隆光
1
,
深谷 早希
1
,
林 耕太郎
1
,
石川 武子
1
,
多田 弥生
1
Shota EGAWA
1
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Saki FUKAYA
1
,
Kotaro Hayashi
1
,
Takeko ISHIKAWA
1
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部,皮膚科学講座(主任:多田弥生教授)
キーワード:
広範囲熱傷
,
自家培養表皮
Keyword:
広範囲熱傷
,
自家培養表皮
pp.1057-1060
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004661
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58歳,男性。自分で服に着火し受傷した。腹部,両前腕,両下肢に潰瘍があり,Ⅱ度熱傷35%,Ⅲ度熱傷5%で,burn indexは22.5であった。受傷2週後に両下肢壊死組織をデブリードマンし,右大腿は3倍メッシュで分層植皮した。左下肢はデブリードマン後,局所陰圧閉鎖療法やトラフェルミンを使用し良好な肉芽を維持していた。手術時に下腹部から全層で皮膚を約7cm2採取し,外注での培養に用いた。3週後に6倍メッシュと培養表皮シート(ジェイス®)を左下肢に貼布し,創傷被覆材で覆った。術後,被覆材上のガーゼを適宜交換し,1週間で開放した。生着良好で術後2週でほぼ上皮化した。培養表皮シートの使用法については,良好な肉芽を維持させること,メッシュの自家皮膚移植と併用すること,乾燥状態で管理することの3つが大切である。
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