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Rinsho Hifuka Volume 69, Issue 3 （March 2015）

臨床皮膚科 69巻3号（2015年3月発行）

Japanese English

治療

広範囲熱傷に自家培養表皮(ジェイス^®)を使用した1例—空気曝露について A case of large burn treated with JACE^®:Air exposure treatment 岡部倫子 ¹ , 千葉貴人 ¹ , 中尾匡孝 ¹ , 清松真理 ¹ , 古江増隆 ² Noriko OKABE ¹ , Takahito CHIBA ¹ , Masayoshi NAKAO ¹ , Mari KIYOMATSU ¹ , Masutaka FURUE ² ¹麻生飯塚病院皮膚科 ²九州大学病院皮膚科 ¹Division of Dermatology, Aso Iizuka Hospital, Iizuka, Japan ²Department of Dermatology, Graduate School of Medical Sciences, Kyushu University, Fukuoka, Japan キーワード：広範囲熱傷 , 自家培養表皮 , 空気曝露 , 乾燥管理 Keyword: 広範囲熱傷 , 自家培養表皮 , 空気曝露 , 乾燥管理 pp.249-253

発行日 2015年3月1日 Published Date 2015/3/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204359

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要約　自家培養表皮治療の先進国である米国では，移植部の空気曝露が標準的に行われている．本邦においても自家培養表皮(ジェイス^®:J-TEC社)移植後に乾燥管理することで生着率の良好な結果が得られたとの報告がある．今回，広範囲熱傷患者に同意を得て，移植床の自家6倍メッシュ上にジェイス^®を重ね，移植後7日目より空気曝露を開始し，移植部への空気曝露の有効性について検討を行った．乾燥管理を施行した移植部と施行しなかった移植部では表皮生着において，明らかな違いは認められなかった．ジェイス^®移植部の空気曝露は，表皮の角化に促進的に働くが，ジェイス^®の良好な生着を得るには移植後の乾燥管理だけでなく，移植床の状態，年齢，移植部感染の有無，移植部位の違いなどがジェイス^®の生着率に寄与していると考えられた．