足趾に生じたNerve Sheath Myxomaの1例

Nerve sheath myxoma in the toe

14歳，男性。1年ほど前より左第2趾の皮下結節を自覚していた。徐々に増大してきたため当院を受診した。初診時，左第2趾内側に長径約15mmの皮下結節を認めた。趾ブロック下に結節を摘出したところ，病理組織所見では硝子化した結合組織で取り囲まれた境界明瞭な結節性病変を認め，病変辺縁部で軽度の毛細血管増加を伴っていた。強拡大像ではムチン沈着と紡錘形細胞の比較的疎な増殖を認めた。免疫染色所見ではS–100蛋白陽性であった。以上よりnerve sheath myxomaと診断した。これまでに本邦にて報告された足趾に生じたnerve sheath myxomaは1例のみであり，比較的まれと考え報告した。