Japanese
English
症例報告
ダーマボンド®アドバンスドの2-オクチルシアノアクリレートによる接触皮膚炎症候群の1例
A case of contact dermatitis syndrome caused by 2-octyl cyanoacrylate in Dermabond® Advanced
水野 彩加
1,2
,
欠田 成人
1
,
山中 恵一
3
,
杉山 真理子
4,5
,
松永 佳世子
4,5
,
田原 麻衣子
6
,
河上 強志
6
Ayaka MIZUNO
1,2
,
Masato KAKEDA
1
,
Keiichi YAMANAKA
3
,
Mariko SUGIYAMA
4,5
,
Kayoko MATSUNAGA
4,5
,
Maiko TAHARA
6
,
Tsuyoshi KAWAKAMI
6
1済生会松阪総合病院皮膚科
2市立四日市病院皮膚科
3三重大学大学院医学系研究科皮膚科学
4藤田医科大学医学部アレルギー疾患対策医療学
5一般社団法人SSCI-Net
6国立医薬品食品衛生研究所
1Division of Dermatology, Saiseikai Matsusaka General Hospital, Matsusaka, Japan
2Division of Dermatology, Yokkaichi Municipal Hospital, Yokkaichi, Japan
3Department of Dermatology, Mie University, Graduate School of Medicine, Tsu, Japan
4Department of Integrative Medical Science for Allergic Disease, Fujita Health University School of Medicine, Nagoya, Japan
5Association of SSCI-Net(Skin Safety Case Information Network), Nagoya, Japan
6National Institute of Health Sciences, Kawasaki, Japan
キーワード:
ダーマボンド®アドバンスド
,
2-オクチルシアノアクリレート
,
シアノアクリレート
,
接触皮膚炎症候群
,
オープンテスト
Keyword:
ダーマボンド®アドバンスド
,
2-オクチルシアノアクリレート
,
シアノアクリレート
,
接触皮膚炎症候群
,
オープンテスト
pp.106-112
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207199
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要約 30歳台,女性.術創にダーマボンド®アドバンスド(DA)を使用した約1か月後より,使用部位に一致して米粒大の丘疹が集簇し,使用部位以外の軀幹四肢にも丘疹や浮腫性紅斑が出現した.製品(as is)と主成分である2-オクチルシアノアクリレートのオープンテストが陽性を示し,DAに含まれる2-オクチルシアノアクリレートによる接触皮膚炎症候群と診断した.アクリレート・メタクリレート関連化学物質のパッチテストはすべて陰性であった.ダーマボンド®シリーズによる接触皮膚炎は,特に初回使用例では発症時期が約1か月後と比較的遅く,また,接触皮膚炎症候群への進展例が多いのが特徴である.DAの術創への長期接触による感作や症状悪化の可能性から,可能な限り早期に除去することが重要と考えた.自験例では,DA以外に交差感作の可能性のある他のシアノアクリレート製品やアクリレート・メタクリレートの使用を避けるよう指導した.
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