Aggressive Freezing Techniqueによる凍結療法が奏効したCircumscribed Palmar Hypokeratosisの1例

Circumscribed palmar hypokeratosis successfully treated with the aggressive freezing technique of cryotherapy

50歳台，女性。初診9年前に右手掌に陥凹を伴う紅色調の皮疹が出現した。他院にて各種外用で加療するも改善に乏しく当科を受診した。初診時，右拇指球部に周囲皮膚より陥凹した18×16mm大の境界明瞭な紅色の皮疹を認めた。臨床像および病理所見からcircumscribed palmar hypokeratosisと診断し，通常の凍結療法を5回施行したが改善が得られなかった。そこで通常より強く凍結を行うaggressive freezing techniqueを1回施行したところ，一時的に径3cm程度の水疱を形成した後に陥凹が消失した。Circumscribed palmar hypokeratosisに対し，凍結療法の奏効例が複数報告されているが，通常の凍結療法で改善が得られない場合でも，自験例のようにaggressive freezing techniqueを施行することで奏効する可能性がある。