Japanese
English
症例
アトピー性皮膚炎に続発した全身性エリテマトーデスの1例
Systemic lupus erythematosus secondary to atopic dermatitis
齊藤 日向子
1
,
森村 壮志
1
,
遠山 哲夫
1
,
松岡 朱里
1
,
重野 和彦
1
,
菅谷 誠
1
Hinako SAITO
1
,
Sohshi MORIMURA
1
,
Tetsuo TOYAMA
1
,
Akari MATSUOKA
1
,
Kazuhiko SHIGENO
1
,
Makoto SUGAYA
1
1国際医療福祉大学医学部,皮膚科学(主任:菅谷 誠教授)
キーワード:
全身性エリテマトーデス
,
アトピー性皮膚炎
,
IgE抗体
Keyword:
全身性エリテマトーデス
,
アトピー性皮膚炎
,
IgE抗体
pp.359-362
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004468
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37歳,女性。幼少時よりアトピー性皮膚炎に罹患していた。2020年10月に顔面,頸部に紅斑が出現した。11月には硬口蓋に有痛性のびらん,汎血球減少および頸部多発リンパ節腫脹を認めた。Kaposi水痘様発疹症として他院で入院加療されたが,退院後も汎血球減少があり,12月に当科を受診した。初診時,顔面,頸部,四肢体幹に拇指頭大までの痂皮を付着する類円形の紅斑が多発し,一部融合して局面を形成していた。背部紅斑からの皮膚生検で,液状変性,真皮内のムチン沈着を認めた。抗核抗体160倍,抗二本鎖DNA抗体陽性,補体低値,汎血球減少,溶血性貧血,蛋白尿,血尿から全身性エリテマトーデスと診断した。プレドニゾロンを開始後,皮疹は改善した。膠原病や自己免疫疾患,アレルギー疾患は合併することも多い。若年女性のアトピー性皮膚炎症例で非典型な皮膚症状を合併した場合,全身性エリテマトーデス等も考慮すべきである。
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