Japanese
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特集 細菌感染症
仙骨部褥瘡に非クロストリジウム性ガス壊疽を合併した1例
Non-clostridium gas gangrene associated with sacral pressure ulcers
山本 真紗子
1
,
河瀬 ゆり子
1
,
角田 麻衣子
1
Masako YAMAMOTO
1
,
Yuriko KAWASE
1
,
Maiko TSUNODA
1
1同愛記念病院,皮膚科(主任:河瀬ゆり子部長)
キーワード:
仙骨部褥瘡
,
非クロストリジウム性ガス壊疽
,
日和見感染菌
,
デブリードマン
Keyword:
仙骨部褥瘡
,
非クロストリジウム性ガス壊疽
,
日和見感染菌
,
デブリードマン
pp.1187-1190
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004050
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81歳,男性。既往歴に2型糖尿病および脳出血があり,要介護5の状態であった。特別養護老人ホーム入所中,仙骨部に褥瘡が発生した。密封療法施行開始後に褥瘡が悪化した。当院初診時,20×20cm大の褥瘡は黒色壊死組織を付着し,便臭を伴う膿の排出を認めた。骨盤部単純CT像では皮下から両側大臀筋内にガス像を認めた。局所および血液からEnterococcus aviumが培養同定された。Enterococcus aviumは,日和見感染症をおこす腸内常在菌である。自験例のようなimmunocompromised hostに生じた褥瘡に対し,患部の観察を頻回に行えない場合には密封療法を避けるのが望ましい。
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