Japanese
English
症例
ヒト胎盤由来製剤(プラセンタ製剤)の皮下注射後に生じた皮膚潰瘍の1例
Skin ulcer caused by subcutaneous injection of human placental extract
早川 道太郎
1
,
馬場 裕子
1
,
河野 通良
1
,
石井 健
1
Michitaro HAYAKAWA
1
,
Yuko BABA
1
,
Michiyoshi KOUNO
1
,
Ken ISHII
1
1東京歯科大学市川総合病院,皮膚科(主任:石井 健教授)
キーワード:
プラセンタ
,
ヒト胎盤由来製剤
,
皮下注射
,
皮膚潰瘍
Keyword:
プラセンタ
,
ヒト胎盤由来製剤
,
皮下注射
,
皮膚潰瘍
pp.2028-2031
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004312
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49歳,女性。初診10カ月前より,近医にてヒト胎盤由来製剤(プラセンタ製剤)を週1回,計23回皮下注射していた。最終接種の翌日から左上腕伸側の注射部位に発赤を生じ,14日後に潰瘍化したため当科を受診した。初診時,注射部位を中心に手掌大の皮下硬結,皮下で連続した径2cmと4cmの2つの皮膚潰瘍がみられた。壊死組織のデブリードマンと外用療法にて,治療開始4カ月後に線状に瘢痕治癒した。プラセンタ製剤投与による有害事象の報告はまれであるが,皮下注射製剤はその投与方法の特性上,注射部位に皮膚潰瘍をおこしうる。投与にあたっては,薬剤の特性を十分に理解したうえで,投与量にあわせて適切な部位や深度を決定する必要がある。
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