骨折予防を目指した積極的な骨粗鬆症診療 新しい骨粗鬆症治療薬
teriparatide週1回皮下注製剤
矢野 彰三
1
,
杉本 利嗣
1島根大学 医学部臨床検査医学
キーワード:
生物学的マーカー
,
嘔吐
,
悪心
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
頭痛
,
皮下注射
,
投薬計画
,
Teriparatide
,
骨組織リモデリング
,
第III相試験
,
ランダム化比較試験
,
新薬開発
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Drug Administration Schedule
,
Headache
,
Injections, Subcutaneous
,
Osteoporosis
,
Nausea
,
Vomiting
,
Biomarkers
,
Bone Density
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Clinical Trials, Phase III as Topic
,
Bone Remodeling
,
Teriparatide
,
Drug Discovery
,
Osteoporotic Fractures
pp.681-685
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013155561
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
teriparatide週1回皮下注製剤はわが国独自で開発が進められ,2011年,毎日皮下注製剤(連日製剤)に1年遅れて認可された.骨形成の促進と骨吸収抑制効果により著明な骨量の増加が得られ,少なくとも連日製剤と遜色ない効果が示されている.72週間のプラセボ対照二重盲検比較試験(TOWER試験)では,新規椎体骨折および脆弱性臨床骨折の発症抑制効果が立証された.強力な骨折抑制効果が投与開始早期から発現することから骨折危険性の高い骨粗鬆症患者に適している.teriparatide 56.5μgを週1回皮下投与する本剤は,連日製剤のような自己注射を必要としないため,通院可能な高齢者にとっては受け入れやすいと思われる.
©Nankodo Co., Ltd., 2013