今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで
アンチエイジングの戦略
コラム
プラセンタ療法
小池 浩司
1
,
小池 大我
2
1小池レディスクリニック
2岐阜大学医学部附属病院成育医療科・女性科
pp.1198-1199
発行日 2018年12月10日
Published Date 2018/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209549
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女性は更年期に入ると,のぼせ・ほてり,うつ,不眠,不安感,記憶力低下,皮膚粘膜の乾燥感,性交障害や尿失禁などの多彩な症状がパノラマのように同時に出現する.さらに数年〜10年後には,心血管系の症状,動脈硬化,骨粗鬆症,認知機能障害などが出現し,閉経以後の生活の質が著しく脅かされる.これらの症状は原因療法のホルモン補充療法(HRT)で症状の改善が期待できるが,WHI報道にみられるような副作用の懸念のためHRTを望まない女性も多く,HRTを「補完・代替する療法」が求められている.これまでに,のぼせ・ほてり,うつ,不眠,不安感などの更年期症状に対して,経口ブタ・プラセンタエキス(PPE)が有効であることをわれわれは報告してきた1).本稿では,更年期からのアンチエイジングという視点に立って,PPEの役割について,その有効性と安全性についての基礎的,臨床的なわれわれの成績を述べたい.
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