Japanese
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特集 膠原病
口腔底有棘細胞癌の転移時に発症した抗TIF1-γ抗体陽性皮膚筋炎
Anti-TIF1-γ antibody-positive dermatomyositis that developed with the metastasis of oral squamous cell carcinoma
山田 達也
1,2
,
松原 知穂
3
,
中村 哲史
1
Tatsuya YAMADA
1,2
,
Chiho MATSUBARA
3
,
Satoshi NAKAMURA
1
1春日部中央総合病院,皮膚科(主任:中村哲史部長)
2獨協医科大学埼玉医療センター,皮膚科(主任:片桐一元教授)
3春日部中央総合病院,内科(主任:中条紀孝部長)
キーワード:
皮膚筋炎
,
抗TIF1-γ抗体
,
ステロイド治療
,
再発性悪性腫瘍
Keyword:
皮膚筋炎
,
抗TIF1-γ抗体
,
ステロイド治療
,
再発性悪性腫瘍
pp.1980-1984
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004300
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77歳,女性。全身脱力感,筋肉痛と嚥下障害にて当院に入院した。入院時ヘリオトロープ疹,mechanic’s hand,ショールサインなどがみられた。血液検査でクレアチンキナーゼ,ミオグロビン値は高値で,抗TIF1-γ抗体も高値であった。精査で右大胸筋腫瘍と右腋窩リンパ節腫脹がみられた。6年前の口腔底有棘細胞癌の既往以外に癌の病歴はなく,この転移に伴い発症した抗TIF1-γ抗体陽性皮膚筋炎と診断した。ステロイド減量によりアルドラーゼが上昇したが,クレアチンキナーゼ,ミオグロビンは上昇せずに筋炎症状が再燃した。悪性腫瘍経過観察時の抗TIF1-γ抗体検査と,皮膚筋炎治療中の複数の筋原性酵素検査が重要と考えた。
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