Japanese
English
症例
巨大な有棘細胞癌に生じたがん関連血栓症の1例
Cancer-associated thrombosis caused by giant cutaneous squamous cell carcinoma
児島 祐華
1
,
福屋 泰子
1
,
宮田 龍臣
1
,
松本 遥
2
,
森本 伶美
3
,
石塚 健太郎
3
,
北川 一夫
3
,
石黒 直子
1
Yuka KOJIMA
1
,
Yasuko FUKUYA
1
,
Ryujin MIYATA
1
,
Haruka MATSUMOTO
2
,
Remi MORIMOTO
3
,
Kentaro ISHIZUKA
3
,
Kazuo KITAGAWA
3
,
Naoko ISHIGURO
1
1東京女子医科大学,皮膚科学教室(主任:石黒直子教授)
2東京女子医科大学医学部
3東京女子医科大学,脳神経内科
キーワード:
有棘細胞癌
,
Trousseau症候群
,
血栓症
,
がん関連血栓症
Keyword:
有棘細胞癌
,
Trousseau症候群
,
血栓症
,
がん関連血栓症
pp.1887-1891
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004265
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72歳,女性。認知症がある。5歳時に左上下肢にⅢ度熱傷を受傷し,軽快後瘢痕と左肘関節の屈曲拘縮を生じた。その後,発症時期は不明であるが瘢痕部に腫瘤が出現し,増大したが放置した。仕事中に転倒し救急搬送された際,皮膚腫瘤を指摘され,当科を紹介受診した。初診時,左肘関節部に潰瘍を伴う11×8cmの腫瘤を認めた。精査を拒否され,一旦帰宅となったが,初診9日後に再び転倒し,再度救急搬送された。精査の結果,皮膚腫瘤は有棘細胞癌(T3N0M0,Stage Ⅲ)と診断した。頭部MRIで多発脳梗塞を認め,有棘細胞癌に伴うがん関連血栓症と考えた。大型の有棘細胞癌では本症の併発の可能性を念頭に置き慎重に経過をみる必要がある。
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