発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006131524
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57歳女.完全ブロックを発症し,ペースメーカー植込みを実施した.その後,心不全で入院し,胸部X線異常影を認め,経気管支生検,前斜角筋生検を行い,サルコイドーシスと診断した.房室ブロック発症やシンチグラフィーから活動性が高いと判断し,プレドニゾロンを投与した.更に2回心不全で入院した.心尖部に収縮期逆流性雑音(II度),腹部に肝1.5横指触知し,四肢は下腿軽度浮腫であった.心エコーで心室中隔基部の菲薄化を認め,Gaシンチではステロイド治療前にあった心筋への異常集積は消失していた.心筋TIシンチでは左室下壁,側壁,中隔基部のトレース分布が低下していた.前回入院時にドパミン点滴で多源性心室性期外収縮が多発したことから,安静・酸素吸入・利尿剤内服で治療開始したが,左心不全症状に加え,全身症状が増悪し,低Na血症,意識障害も認めたため,フロセミド静注を行ったところ,心不全状態は徐々に改善した
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