Japanese
English
症例
CD8+αβT細胞優位型種痘様水疱症リンパ増殖異常症の1例
Hydroa vacciniforme-like lymphoproliferative disorder with CD8+αβT cell-dominant type
大林 三裕佳
1
,
中村 賢人
1
,
古橋 卓也
1
,
岩月 啓氏
2
,
三宅 智子
3
,
平井 陽至
3
,
谷田 けい
4
,
金兼 弘和
5
,
西田 徹也
6
,
木村 宏
7
,
森田 明理
8
Miyuka OBAYASHI
1
,
Kento NAKAMURA
1
,
Takuya FURUHASHI
1
,
Keiji IWATSUKI
2
,
Tomoko MIYAKE
3
,
Yoji HIRAI
3
,
Kei TANITA
4
,
Hirokazu KANEGANE
5
,
Tetsuya NISHIDA
6
,
Hiroshi KIMURA
7
,
Akimichi MORITA
8
1春日井市民病院,皮膚科(主任:古橋卓也主任部長)
2福島労災病院,皮膚科
3岡山大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚科学分野
4東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科,発生発達病態学分野,小児科学
5同,寄附講座,小児成育医療講座
6日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院,血液内科
7名古屋大学大学院医学系研究科,ウイルス学
8名古屋市立大学大学院医学研究科,加齢・環境皮膚科学
キーワード:
種痘様水疱症リンパ増殖異常症
,
全身型種痘様水疱症
,
Epstein-Barr virus
,
CD8+αβT細胞
Keyword:
種痘様水疱症リンパ増殖異常症
,
全身型種痘様水疱症
,
Epstein-Barr virus
,
CD8+αβT細胞
pp.273-278
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003782
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26歳,女性。21歳夏頃より頭部,顔面,頸部,上背部に痂皮を伴う丘疹と水疱が出現した。痤瘡,毛包炎の治療は無効であり,ステロイド外用中も再燃を繰り返した。経過中に発熱も伴うようになり,口唇や顔面が一時的に腫脹することもあった。病変部および末梢血中のEpstein-Barr virus感染細胞の存在を証明し,種痘様水疱症リンパ増殖異常症と診断した。フローサイトメトリーでは,CD8+αβT細胞に優位にEpstein-Barr virus感染があり,成人発症で全身症状を伴う点からも予後不良である可能性が懸念される。現状他臓器障害はなく,Epstein-Barr virus感染細胞数も比較的少数であるが,今後も注意深い観察を行い,造血幹細胞移植の必要性とタイミングについて検討を要する。
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