Japanese
English
症例
ネコひっかき病の1例
Cat scratch disease
武内 敦子
1
,
八木 久実
1
,
荒井 利恵
1
,
石川 弦太
2
,
宗内 厳
2
Atsuko TAKEUCHI
1
,
Kumi YAGI
1
,
Rie ARAI
1
,
Genta ISHIKAWA
2
,
Gan MUNEUCHI
2
1大阪府済生会中津病院,皮膚科(主任:荒井利恵部長)
2同,形成外科
キーワード:
ネコひっかき病
,
リンパ節炎
,
Bartonella henselae
,
切除生検
Keyword:
ネコひっかき病
,
リンパ節炎
,
Bartonella henselae
,
切除生検
pp.114-117
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002362
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ネコひっかき病とは人獣共通感染症のひとつで,猫のひっかき傷や咬傷が原因となり,リンパ節腫脹や発熱を主訴とする感染症である。グラム陰性桿菌Bartonella henselaeが病原体として特定され,確定診断として海外受注の血清抗体測定が有効である(保険未収載)。右腋窩リンパ節腫脹に対して確定診断目的に切除生検を施行し,病理組織学的に壊死性リンパ節炎であった。自宅で仔猫も含め猫8匹を飼育し,後に測定したBartonella henselae IgG抗体が陽性を示したため確定診断となった。その後,局所再発を認めたため抗菌薬を投与し,開始1カ月後に縮小した。本症の診断はまず疑うことが大切であり,リンパ節腫脹の鑑別診断として本症は重要と考えられた。
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