Japanese
English
症例
ティートリーオイルによる接触皮膚炎
Contact dermatitis due to tea tree oil
上津 直子
1
,
中山 有希
1
,
岡本 祐之
1
Naoko UETSU
1
,
Yuki NAKAYAMA
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
1上津クリニック,東大阪市(主任:上津直子院長)
キーワード:
接触皮膚炎
,
ティートリーオイル
,
アロマオイル
,
抗菌作用
,
パッチテスト
Keyword:
接触皮膚炎
,
ティートリーオイル
,
アロマオイル
,
抗菌作用
,
パッチテスト
pp.2003-2007
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003639
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37歳,女性。ティートリーオイルを100~200倍に希釈し,抗菌目的で自宅の床や洗面所などに噴霧していた。左耳介に虫刺症があり,左前腕に甘酒による熱傷を受けたため,ティートリーオイルを原液で塗布したところ,2日後に同部に痒みのある紅斑,水疱が出現した。ステロイド内服治療を開始したが,使用部位以外の皮膚にも紅斑が拡大した。ティートリーオイルを噴霧した自宅内を徹底的に掃除し,ステロイド内服治療を継続して皮膚症状は改善した。パッチテストで,使用したティートリーオイルは陰性であったが,日光曝露したティートリーオイルには陽性反応を示した。本邦でのティートリーオイルの接触皮膚炎はまれであるが,欧米ではティートリーオイルはエッセンシャルオイルのなかで頻度の高い接触皮膚炎の原因物質として知られている。既報告と同様,自験例でもティートリーオイルの酸化で生じた物質が原因と推察された。
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