COVID-19ワクチン接種後に皮疹を生じた5例

Five cases of skin rash appearing after COVID-19 vaccination

2021年7月～10月の間に，COVID-19ワクチン接種後に皮疹を認めた症例を5例経験した。男女比は1：4，年齢は18～64歳，平均46.2歳であった。皮疹の型は全身の水疱を伴った多発性紅斑，注射部位の浸潤性紅斑，四肢の多発性紅斑，多発性膨疹，顔面の紅斑とさまざまであった。自験症例4の多発性膨疹を呈した患者は，その後も引き続き長期の治療が必要であった。COVID-19ワクチンの副反応としての皮膚症状は，一般的には一時的で軽いものがほとんどであるが，自験症例4のようにその後も長い治療が必要な症例や，COVID-19ワクチン接種後に類天疱瘡を生じた症例は多数あり，またStevens-Johnson症候群を生じた報告例もあるので細心の注意が必要と思われた。