Japanese
English
症例
長期間経過を観察したWerner症候群の1例
Werner syndrome followed for a long time
稲沖 真
1
,
西島 千博
1
Makoto INAOKI
1
,
Chihiro NISHIJIMA
1
1金沢医療センター,皮膚科(主任:稲沖 真部長)
キーワード:
Werner症候群
,
WRN遺伝子
,
悪性腫瘍
,
糖尿病
,
皮膚潰瘍
Keyword:
Werner症候群
,
WRN遺伝子
,
悪性腫瘍
,
糖尿病
,
皮膚潰瘍
pp.1533-1537
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003483
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32歳,女性。母方の祖母が同病であった。初診時,若年性白内障,白毛,四肢の皮膚萎縮,足底の胼胝,鳥様顔貌があり,臨床的にWerner症候群と診断した。46歳時に糖尿病と診断された。その頃から足の過重部や骨突出部に潰瘍が生じ難治であった。48歳時から足や下腿の蜂巣炎を繰り返した。WRN遺伝子の検索でc.3139-1G→Cとc.1105C→Tの変異が確認された。経過中に悪性腫瘍や動脈硬化性疾患は見出されなかった。65歳時に肺炎のため死亡した。Werner症候群の患者は,悪性腫瘍や動脈硬化性疾患のために平均して40歳台半ばに死亡するとされてきたが,近年寿命が延長し合併症の治療が重要になっている。
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