Japanese
English
症例
尋常性乾癬の紫外線治療後に生じた表皮下水疱症の1例
Subepidermal blistering disease developing after ultraviolet therapy for psoriasis vulgaris
稲沖 真
1
,
西島 千博
1
,
中村 裕美
1
,
石井 文人
2
,
橋本 隆
3
Makoto INAOKI
1
,
Chihiro NISHIJIMA
1
,
Hiromi NAKAMURA
1
,
Norito ISHII
2
,
Takashi HASHIMOTO
3
1金沢医療センター,皮膚科(主任:稲沖 真部長)
2久留米大学,皮膚科(主任:名嘉真武国教授)
3大阪公立大学,皮膚科(主任:鶴田大輔教授)
キーワード:
表皮下水疱症
,
自己免疫
,
尋常性乾癬
,
紫外線療法
,
コルヒチン
Keyword:
表皮下水疱症
,
自己免疫
,
尋常性乾癬
,
紫外線療法
,
コルヒチン
pp.1519-1522
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003480
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52歳,男性。尋常性乾癬に対してbath PUVA療法とナローバンドUVB療法を受けた後,体幹,四肢に水疱が生じた。体幹,四肢に紅斑が散在し,紅斑上と紅斑のない部分に径1cmまでの緊満性水疱が多数みられた。病理組織学的に表皮下水疱の像であった。免疫蛍光法直接法で表皮真皮境界部にIgGが線状に沈着していた。1M食塩水剝離皮膚を用いた間接法で真皮側にIgGが沈着していた。ELISA法や免疫ブロット法で患者血清の有意な反応はなかった。プレドニゾロン30mg/日内服を開始し,減量中に眼結膜に水疱が生じた。コルヒチン併用により眼結膜と皮膚の水疱はコントロールできた。尋常性乾癬の紫外線療法後に水疱症が誘発されることがあり注意を要する。
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