Japanese
English
臨床研究
生物学的製剤投与に際し,悪性腫瘍が発見された乾癬患者の臨床的検討
Clinical analysis of psoriasis patients with concomitant internal malignancy during biologic therapy
林 圭
1
,
飯沼 晋
2
,
澁谷 貴史
3
,
本間 大
4
,
山本 明美
1
Kei HAYASHI
1
,
Shin IINUMA
2
,
Takashi SHIBUYA
3
,
Masaru HONMA
4
,
Akemi ISHIDA-YAMAMOTO
1
1旭川医科大学病院,皮膚科(主任:山本明美教授)
2北見赤十字病院,皮膚科
3岩田皮膚科,札幌市
4旭川医科大学病院,国際医療支援センター,教授
キーワード:
尋常性乾癬
,
生物学的製剤
,
悪性腫瘍
Keyword:
尋常性乾癬
,
生物学的製剤
,
悪性腫瘍
pp.1028-1032
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003327
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生物学的製剤は多くの乾癬患者で高い有効性を示すが,投与の際には,結核,B型肝炎,悪性腫瘍など注意が必要な合併症がある。今回われわれは,生物学的製剤投与実施前後に悪性腫瘍の合併を確認した7例の乾癬患者において,臨床的特徴とその後の治療方針について検討した。全例で投与は延期,中断したが,投与後に中断した4例のうち2例は,症状再燃により再開した。十分な症状改善を経験した症例では,治療中断による症状再燃により,治療満足度や生活の質が著しく低下すると考えられ,実際の臨床現場では,悪性腫瘍合併症例においても,治療ガイダンスに準拠しながら,治療状況や予後,患者希望等を勘案し,個別に治療を選択する必要がある。
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