特集 病態から考える薬物療法
第Ⅹ章 肉芽腫性疾患
1 サルコイドーシス
浅井 純
1
Jun ASAI
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科,皮膚科学
キーワード:
サルコイドーシス
,
副腎皮質ステロイド
,
タクロリムス水和物
,
ミノサイクリン塩酸塩
,
トラニラスト
Keyword:
サルコイドーシス
,
副腎皮質ステロイド
,
タクロリムス水和物
,
ミノサイクリン塩酸塩
,
トラニラスト
pp.835-839
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003276
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サルコイドーシスは,肺,リンパ節,皮膚,眼,肝臓,脾臓,心臓,骨格筋,腎臓,神経などに乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫が形成される全身性肉芽腫性疾患である。皮膚では結節型,局面型,びまん浸潤型,皮下型,瘢痕浸潤型といった多彩な臨床形態をとる(図1-a,b)。肉芽腫を認めない非特異的病変である結節性紅斑を生じることもある。遺伝的素因を背景に,何らかの環境要因を契機として,特定の抗原(病原体,無機抗原,有機粒子など)に暴露されて生じる免疫反応が病態の本質であると考えられており,① 遺伝的素因,② 環境要因,③ 抗原に対する免疫反応の3つの要素が,病態を考えるうえで重要な因子となる。
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