Japanese
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症例報告
放射線被曝後に生じた多発基底細胞癌の3例
Three cases of multiple basal cell carcinoma that occurred after radiation exposure
戸田 さゆり
1
,
橋本 康志
1
,
水野 寛
1
,
高路 修
1
Sayuri TODA
1
,
Yasushi HASHIMOTO
1
,
Hiroshi MIZUNO
1
,
Osamu KOURO
1
1県立広島病院皮膚科
1Department of Dermatology, Prefectural Hiroshima Hospital, Hiroshima, Japan
キーワード:
多発基底細胞癌
,
基底細胞癌
,
放射線被曝
Keyword:
多発基底細胞癌
,
基底細胞癌
,
放射線被曝
pp.1081-1084
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101837
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要約 症例1:66歳,男性.広島市内で原子爆弾に被爆後48年を経過して,顔面に基底細胞癌(BCC)が多発した.症例2:71歳,男性.同様に広島市内で原子爆弾に被爆後52年を経過して,顔面・軀幹にBCCが多発した.症例3:81歳,女性.子宮癌に対する放射線療法の36年後に,照射部位にBCCが多発した.放射線被曝後のBCCは,近年報告が増加しており,照射線量の比較的少ない場合に長期の潜伏期間を経て生じる.自験3例においても,放射線被曝が腫瘍発生の誘因となっていると考えた.被曝歴のあるBCC症例では,複数か所に発生する可能性を考え,注意深く経過観察する必要があると考えた.
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