Japanese
English
症例
前腕に難治性潰瘍を示した類上皮肉腫の1例
Epithelioid sarcoma presenting as a refractory ulcer on the lower arm
神﨑 美玲
1
,
伊藤 倫子
1
,
吉村 孝夫
2
,
斉藤 英俊
2
,
田中 亮多
3
,
中村 貴之
3
,
岡野 英里子
4
,
牧原 武史
4
,
鎌田 浩史
4
Mirei KANZAKI
1
,
Michiko ITO
1
,
Takao YOSHIMURA
2
,
Hidetoshi SAITOU
2
,
Ryota TANAKA
3
,
Yoshiyuki NAKAMURA
3
,
Eriko OKANO
4
,
Takeshi MAKIHARA
4
,
Hiroshi KAMADA
4
1水戸済生会総合病院,皮膚科(主任:神﨑美玲主任部長)
2同,緩和ケア内科
3筑波大学医学医療系,皮膚科
4同,整形外科
キーワード:
類上皮肉腫
,
軟部悪性腫瘍
,
前腕
,
皮膚潰瘍
,
免疫組織化学染色
Keyword:
類上皮肉腫
,
軟部悪性腫瘍
,
前腕
,
皮膚潰瘍
,
免疫組織化学染色
pp.255-259
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003108
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43歳,男性。睡眠薬の多量服用や手首自傷の既往がある。1年前より前腕に潰瘍が出現し,次第に拡大した。左前腕屈側に痛みを伴う25×30mm大の穿掘性潰瘍があり,屈筋腱が一部露出していた。MRI検査では皮下に腫瘍性病変を示し,浅指屈筋腱と強く癒着していた。病理組織学的には,真皮から皮下組織にかけて上皮様の腫瘍細胞が増殖しており,免疫組織化学染色でvimentin,EMA,AE1/AE3,CAM5.2,CD34,CA125が陽性であった。類上皮肉腫と診断し,左上腕切断術を行ったが,多発骨転移,胸膜播種,癌性リンパ管症をきたして初診から3年後に永眠した。前腕に難治性の潰瘍を生じた場合には,類上皮肉腫の可能性を想起し,積極的に皮膚生検を行うべきである。
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